ヒステリー球(咽喉頭異常感症)

ヒステリー球(咽喉頭異常感症) ヒステリー球とはストレス球ともいい、のどの違和感・異物感といった症状を示し、「球(たま)が喉に詰まった感じ」の症状を来すことからこの名前がつけられています。原因で最も多いのが、精神的ストレスや自律神経の乱れです。特に、ストレスの抱え込みやすい若い女性でよく見られる症状です。ストレス→喉の症状→癌でないか不安→ストレス→症状持続といった「負のサイクル」が起こり、なかなか症状が改善されず来院されます。内科的には逆流性食道炎を第一に考えますが、食道狭窄症(アカラシア)や食道癌も考慮に入れなければなりませんので、検査としては必ず胃カメラ検査を行います。検査をすることにより食道に病変がない事を確認し、患者さんが抱いている喉・食道に対する不安を取り除くことで「負のサイクル」を断ち切ることができます。治療の第一はストレス解消ですが、一般的に症状を取り除くために、半夏厚朴湯などの漢方薬が処方されることが多いです。また症状の根本の原因はストレスであることを自覚し、検査で異常を認めなかったことを認識することで症状は軽快します。